8月16日、SHIPでは「海水から塩を作ろう!」という体験型イベントを開催しました。参加者はご家族やご友人など、さまざまなグループ。まだまだ暑さが残るなか、みんなでペットボトルを手に岩井海岸へ。さっそく海水を汲みに向かいます。
波に合わせて1リットルのペットボトルに水を入れるのは、見た目以上に難しかったようです。勢いよく入れようとすると砂が混じるし、浅いところでは濁りがち。少しだけ深い場所まで入ると、透明度の高いきれいな海水が取れることに気づくグループもあり、すでに小さな学びが始まっていました。
SHIPに戻ったら、まずはろ過作業。コーヒーフィルターとドリッパーを使って、じっくりとチリや砂を取り除いていきます。その後、鍋に移して煮詰める作業へ。ここからは時間との勝負。水分が飛び始めるまで、じっくり待ちの時間です。
煮詰めているあいだ、SHIPの牧野から「塩」の話を。日本の塩産業の自給率や歴史、そして塩作りのハードルなど。さらに、有名な塩の食べ比べなど。ふだん何気なく使っている「塩」という存在を、改めて見つめ直す時間になりました。
煮詰まってきたところで一度再ろ過し、さらに火にかけて、残ったものが塩。みんな丁寧に水分をとっていきます。
最後は、そのできたての塩と南房総産のお米でおにぎりを握って試食。「しょっぱい!」「美味しい!」と笑いながら味わう一口は、自分たちで作ったからこその特別な味がしたのではないでしょうか。
手間と時間もかけて、ひと粒ひと粒にたどり着いた塩。その体験を通して、ふだん何気なく使っている調味料や、自然の恵みへの目線が少し変わったかもしれません。
今日参加してくださった方にとって、「すぐそばにある海が、いつもとは違って見える」。そんな一日になっていたらいいなと思います。